「知られざる日本の恐竜文化」読んだ。恐竜オタクとして生きるには
2007年の新書。面白かったのでメモ。
![]() | ![]() | 知られざる日本の恐竜文化 (祥伝社新書)
著者:金子 隆一 |
恐竜ブームっていうけど、毎回一過性だろ!
みんな恐竜を怪獣と同列に「かっこいー」って騒いでて、学術的な要素を重視しなさすぎ!
だから研究や市井の恐竜知識が進歩しないんだよ!
という主張の本。
恐竜業界の裏をちょっと覗く面白さもあるんだけど、著者さんが作中でも自称する通り恐竜オタクであり、脱線の熱量も含めて面白い。
途中で明らかに「ゴジラ論」になり、日本のアニメ好きな海外の古生物学者の紹介もアツいなぁ。
翻訳や出版された情報を受けて語るだけの恐竜ファンと一次情報に自らアクセスして研究してしまう恐竜オタクへの道のり(距離)から、学術系オタクとしてどう生きるかについても語られている。
(恐竜文化には恐竜関係者の実態という意味もあるのだな)
恐竜関係の本ではあるが。広く「オタクとして、我かく生けり」のサブカル本としても楽しめる。
オタク語りは熱量と脱線が最大の魅力なのだけど、ふと手にした新書でその醍醐味が読めるとは。ラッキー。
自分も恐竜はただかっこいいなという興味なのだけど、マジメに取り組んだらさらに楽しいのか、もしくは辛い「修行」(この表現も文中に出てくる)のか。
趣味性の高い記事を生産する仕事なんだけど、自分にとって打算なしでそこまで取り組めるジャンルって、と我が身も振り返るのだった。
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