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いろんなものが漫画で表現できるよ

「長嶋有漫画化計画」

巨匠・萩尾望都、寡作・よしもとよしともも参加している。幕の内弁当のようで楽しい。
(これに限らずアンソロジーは好き。雑誌は苦手だけど)
原作小説もいくつか読んだことあるし、面白かった。

長嶋有の純文学小説を漫画にしてくれと、長嶋有自らが企画して編集している。
漫画家にしたら、自分の作品として爪痕や歯型を残さないといけないから大変だ。
(吉田戦車は圧勝している)

漫画家の力量ありきなんだけど、長嶋有作品の「いいとこ」が、するっと漫画になっている。
漫画って純文学の「いいとこ」を表現できるんだなぁ。
(極端な例で思うのもなんだが)
そういう企画だから成功なんだけど、となると、全編の「いいとこ」を本気で漫画にできたとして、
小説を読まなくてもいいとなったら、原作小説ってなんなんだ。

いや、原作なくして漫画化はないから、読まなくていいってことはないんだけど、
もし小説で伝えたいもののすべてが漫画になったとしたら
その伝え方に小説を選んだこと自体が見直されてしまう……

とか考えてるとチーズになるね。


以下、ほかに読んだの。

「非選抜アイドル」(仲谷明香)
あっちゃんが同級生だったという水源から、大海原へ流れ着いて溺れそう。
敗者、非選抜でも責任や役割があるから「辞めない」タフネス。
劇場公演を頑張る「生き残り戦略」で「続ける」強さ。自覚的に鈍感力を働かせている。

居場所と自意識の歯車が合ってるところもあるけど、背伸びも夢見もしないなんて自立しててスゲェな。
20歳で、華やかな世界にいて、こんな抑制できるものなのか。
新書にも投票券つけてくれ。

でも、本人の「劇場公演を頑張る」努力に対して
ほかのメンバーが何故に「人気」を得ているか、
辞めていったメンバーはどんな努力をしていたのか、
……についての解析がないのが惜しい。
劇場公演をさらっとこなして他の仕事でも花咲かせてしまう才能の差があるのか、
それとも別種の努力、時間の使い方があるのか。
そこへ踏み込んだら、野次馬(俺だよ!)も納得の内部ルポになったかも。
(文中からうかがえる性格からして、他人のことをとやかく言わなさそうだね)


「ボクには世界がこう見えていた」(小林和彦)
統合失調症の闘病記。
全体にやたら詳細なのに、部分的にとんでたりつながってなかったり。
どこまでが実際に起こったことで、どこまでが性格に由来するもので、どこからが症状のものなのか。
ズレている箇所、自然な箇所のどちらも「ズレて記憶された」可能性があるので、油断できない。日記らしい。
女性が美人に見える症状もあるみたいだ。

発症時の記録が克明で、ナチュラルな関係妄想の深化に持っていかれそうになる。
「治る」とか「正常な精神」ってなんだろうな。
外世界との関係が一線を分けるんだから、関係妄想とはよくいったもんだ。


「山賊ダイアリー」1巻(岡本健太郎)
実録猟師漫画。資格とか獲物とか解体とかのディテールが丁寧でズルい。
そこ詳しいだけで面白い!

「エリア51」3巻(久正人)
グレイ型宇宙人とキャトルミューティレーションの意図など、新説がまぶしい。
十神会議とか開かれてスケールでかいのに、一街区の話なんだよな…。
空間を歪めてる住人もいるだろうけど。

「三河物語」(安彦良和)
安彦良和テイストを補給すべく読んだ。
でもサムライとは、というモヤモヤが少ない! 安彦なのに!
体制からこぼれるシーン満載なのに。そりゃ原作があるからなぁ。

「マンガ世界の偉人 宮沢賢治」
ナイチンゲールと同じく、生まれながらの持てる者として行動した人。
西行みたいでもあるかも。


DVD「NON STYLE TALK LIVE」
フリートークがヘタ、という触れ込みで全国的にブレイクしてしまったコンビだけど面白かった。
ファン向けの仕様ではあるかな。体が弱いとか、失恋したとか、キモいとかの前提ありき。
高円寺「すごろくや」で、というエピソードもちょっと入っていた。
私用で行ってたのか…。




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